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ナンパに感謝

コロナ禍になってのこの1年、めっきり客層が変わった。

お客さんの年齢層が9割20代。

残り0.8割が30代。

そのさらに0.2はおじさん。

20代の頃は自称おじさんキラーだった名残で、私は年上の男性の方がコミュニケーションに慣れている。

それが今はそんなこと言っていられない。

20代と会話をしていると、私的に『新人類世代』みたいな価値観や思考を感じる。

おそらく世間的にいわれている『さとり世代』の方々なのだろうと思う。

妙に達観していたり、ネットで様々な情報に触れているからか精神年齢が大人。

だけど経験値的にはまだまだ乏しいので会話をしてて、会話が世間一般論をあたかも自分の体験談のように悟ったような会話をしてくる傾向にある。

自分の経験談から得た知識や情報で会話をしていないから、会話のキャッチボールが続きにくい。

どちらかというと、若い頃に遊んでこなかったおじさんにもこの手は多い。

甘えん坊の末っ子である私にとって、あまり得意としない年下若者。

たまに20代でもおじさん感強くて、妙に落ち着いてて会話のキャッチボールが大人っぽいのではなくおじさんっぽい人もいて、そういう人は話してて楽しい。

でも仕事をする上で自分の好みを言っている場合じゃない。

当然プロとして伝えるべきこと、教えておかないといけないことなどは精一杯伝える。

けれど、年齢層が若くなったことで1つだけきつい事がある。

若い人を接客していると見たくもない自分の老いを突き付けられる。

おばさんになったなぁを嫌でも実感させられる。

若い人では大学生とかが来てくれるのだけど、40歳の約半分くらいの年齢よ。

誰も好き好んで自分の年齢の約半分の若者に、まんこ舐めろなんて言ってはいないのだけれども。

写真も掲載していないし、好みの女の子と指名して遊べる風俗店でもない。

練習やレッスンの場所を提供している風俗店であるだけ。

クンニを強制はしていないけれど、前戯を習得する上でまんこでイかせる練習は外せない。

手マンでもクンニでも69でも方法どれでもいいので、まずは私をイかせてくださいと伝える時が本当に苦痛。

ばばぁ申し訳なさすぎて辛い。

童貞くんにおばさんのまんこ舐めろとか、軽いいじめに感じるわ。

それでもそこは避けて通れないし、それなりに覚悟してきてくれていると思っているので練習をしてもらう。

練習台である私が気持ち良くなっている場合ではないので、もうレッスンで毎回イクたびに私は不感症になりそう・・・って感じる。

白目剥きそうになりながら『どうでしたか?コツは掴めそうでしたか?』ってすぐに喋らなきゃいけない。

そしてシャワーでハリのある男子を横目に、萎びてきた私は余計に辛くなる。

こんなばばあでごめんよぉと思いながら。

熟女好きの若い男子になら罪悪感も抱きはしないのだけど、20代で倍近い年上熟女好きなんて言ったらレアキャラのマニアクラスだからな。

20代のお客さんを考えたら、50歳までがギリタイムリミットかななんて思っていたけれど、最近40歳でも20代の子にはきついんじゃないかって思えてならない。

私20代で50代のおじさんとよく付き合ってたなぁって今になってつくづく思うわ。

そんな変な罪悪感が芽生え始め、自分が女というよりもオバハン感を痛感しているので女性としての魅力も価値も終わったなって毎回レッスン後にどんより気味になっていたこの頃。

そんなレッスン終了後、電車に乗って帰宅途中最寄駅に着いた深夜0時頃。

改札を出たところで話しかけてきた40代の男性がいた。

『この辺で今からご飯食べるならどこがおすすめですか?』って。

『最近引っ越してきたばかりなのですみません、全然わからないです』と言って歩く。

『地元の人じゃないなって思いましたよ。どうりで垢抜けていると思いましたよ。』ってヨイショ来た。

え。

私全身ユニクロコーデなんですけども。。。

って、喉まで出かかったけど飲み込んだ。

あ、トップスだけZARAか。

もう洋服のコーデを考えるのもめんどくさいくらいオシャレとは程遠い。

最近特に1日が終わるのがあっという間で、テレビを見る時間と服を選ぶ時間ほど勿体無いものはないって感じる。

最近レッスンに来た20代のベンチャー企業経営男性も時間がもったいないからオナニー時間は10秒ですって言ってた。

わかるわ。

まぁ10秒オナニーは遅漏の原因にはなりそうだからやめたほうがいいと思うけども。

その後も続けて話しかけてきた40代男性。

『ラーメン屋さんでもいいから空いているところ知りませんか?』って。

『コロナ禍で、さすがにまだこんな時間まで営業開始している店自体がないんじゃないですかね。』って言って去ろうとしているところをすかさず『一緒に軽く一杯でもどうですか?』ときた。

『医療系で僕も最近引っ越してきたばかりなんですよ』って。

別にこの時間のこのタイミングじゃなかったらついていってもよかったんだけど、タイミングが悪すぎる。

0時なんて店やってるわけないし。

もし見つかったとしても、今から探したら完全に1時回るわ。

しかも軽く一杯ってこれからバイク運転して帰るので、さすがにその誘い文句には乗れない。

実に残念なタイミングであった。

でも最近若いお客さん続きで、自分のおばさん感と女を失いつつある焦燥感というのかなんか落ち込みというのか、老いてく自分に見て見ぬふり?臭い物に蓋をしかけていたので、おじさんに声をかけてもらっただけでなんか安心した。

20代前半の頃ロンドンに住んでいたときに、街の清掃員が掃除をしながら声を掛けてる人がちらほらいた。

例えるならば、今の日本でいうところの駐禁取り締まりの人みたいな人たちが道行く人に挨拶がわりに『へいそこのかわい子ちゃん』って口笛吹くみたいなイメージだろうか。

『Hey,なんちゃら〜』ってニコニコウインクでもしながら言って話しかけてくるだけ。

日本でやったらすぐクレーム言ってくる人いそうだけど、挨拶がわりにヘイそこのレディー!今日も綺麗だねっていうくらい、誰も不幸にならないし、言っている方も仕事に楽しさを見出しながらやってて、言われた方も気持ち的に悪いものではない。

そのお声をもらうと自信が持てる。

今日は1度も掃除のおじさんから声かからなかったからイケてなかったんだわって。笑

ついていくとかついていかなとかじゃないんだよね。

お花と一緒。

異性から声をかけてもらう事で美意識が芽生えるし、綺麗になりたいって向上心も生まれて実際に綺麗になる。

去年の85kgの頃じゃしばらくナンパすらされなかったもんなぁ。

13kg痩せてもまだまだ体格は大きいけど、それでもっと痩せようってモチベにも繋がれる。

私の中でなんとなくナンパはセーフとアウトの間のバロメーター。

声がかかればまだセーフ、しばらくお声がかからなくなったらもう女としてアウトかって悟る。

昨日もレッスン終わりに歌舞伎町のコンビニの前で一人携帯チェックをしていると、缶酎ハイ片手にめちゃくちゃ訛ったおじさんが話しかけてきた。

『めっちゃタイプです。』

『どストライクの顔です。』

『自分から勇気を出して声をかけなくちゃ何も始まらないなって思って声かけました。』

ですって。笑

まず顔半分マスクで見えないのにドストライクって。笑

しかも酒歩き飲みしながらナンパって。

ツッコミどころがありすぎて、思わず話返してしまった。

すると佐渡ヶ島から出てきたそうで、東京観光といったら歌舞伎町かなと思ったんですって。

思わずこの辺見て回っても風俗嬢くらいしか歩いておらんでしょって思わず言ったら、お姉さんは風俗嬢ですか?って言われて珍しく嘘ついちゃった。

酔っ払いさんの上に清潔感があまりなかったので、お金払うんで〜とか言われるのにちょっと抵抗を感じてしまった。

金欠なんだから仕事に繋げればいいのにさ、こういうところがだめだなって自分で思う。

それにしても佐渡ヶ島。

なんて懐かしい響き。

新潟を思い出させると、つい出稼ぎで行った長岡を思い出してしまう。

辛かったことも多かったけど、お客さんは本当にいい人たちばかりで良かったなぁ。

連絡先教えてくれって言いながらしばらくついて歩いてきたけど、また2度目に会う事があったらその時はご縁があるという事でその時にって言ってやんわり断る手法。

それで本当に2度目に会う人はいないけれど、もし会ったらちょっとご縁を感じれると思うからちょっと楽しいゲームみたいにしてる。

それにしても滅多にいないんだけど、たまーに現れる私の顔面どストライク発言する男性。

7年前、最後に私がお付き合いした風俗店の経営者の男性もそう言ってた。

自分の顔面が嫌いでイラッとするので、言われてもどの辺がですか?二重の幅とかがいいかんじなんですか?とか具体的に教えてくれって内心いつも思ってしまう。

そしてその後、ひとり飯をして区役所通りを歩いていたらショットバーで働いているという黒人さんがナンパしてきたオチ。

お店に来ての営業じゃなくて、普通に連絡先を交換したいって。

まぁなんでもいいんだけども。

ここでもまた使う、『2度目また会えたらご縁があるという事でその時に。また今度ね』って。

すると『僕の住んでる302号室の隣の部屋の住人だって隣に住んでいるのに1度も会ったことないのだから、そんなの無理だよ。2度と会えないよ。』って流暢な日本語で言ってきて思わず爆笑した。

教えても良かったんだけど、歌舞伎町の黒人さんで以前しつこくて怖い思いをしているのがちょっとトラウマ。

綺麗な日本語を話すし、英語もめちゃくちゃ綺麗だったから友達になろうかな?って若干揺らいだ。

それにショットバーってことはお店に行かないといけなくなるよなって考えると、今の私に飲み代捻出は厳しい。

お店に来て欲しいわけじゃないって言ってたけど、仲良くなったらそんなわけにはいかなくなる。

それにしてもこの2〜3日で続けに声かけてもらえて、ちょっと自信を取り戻させていただいたよありがとうって感謝いっぱい。

久々だなぁ。

20代にはおばはんの私はウケないけれど、同世代か年上層にはまだちょっとイケるって自信をもらった。

田舎の最寄駅の男性、佐渡ヶ島の男性、歌舞伎町の外国人男性。

私に自信をくれて、みんなどうもありがとうでした。

これでまたしばらくは20代の若い男性に劣等感を感じながらの接客を頑張れそう。

感謝感謝でございます。

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