10年以上前、深夜番組でワンダフルという若い女の子たちが出演し東幹久が司会をしていた大人向けの番組があった。
その番組で紹介されていたチャットレディというお仕事に興味を持ち、その時紹介されていた当時ノンアダルトで(恐らく)業界最大手登録者数(確か)2000人と書かれていたガールズオンエアーに登録をした。
その頃の私はロンドンに住み、ブラックな飲食店を数日で夜逃げし、飲み屋に転職、それだけでは物価の高いロンドンでは生きられないので、ロンドンのアパートから毎日チャットをするという生活をしていた。
頑張って毎日ログインしていたので、最高ランキング15位ぐらいまで上がれて、それでもノンアダルトなので月20万くらいの収入にはなった。
チャットは稼げたら本当に便利。
ナンバーワンの女の子は可愛らしいギャルで、サッポロ一番塩ラーメン2袋分を作りチーズを入れて美味しそうに食べている映像が印象に残っている。
まんこ見せなくても、それだけでお金が稼げていたのだから、いい時代だった。
まだまだノンアダルトチャットでも世界中を旅行しながら空いた時間をチャットで稼ぐみたいなことができた時代だったので、もっとやっておけばよかったと今になって思う。
当時お金がなくて2日間何も食べれずご飯が買えないくらいの貧困を味わった時で、明日食べるものにも困っていると仲良くなった日本にいる男性チャット相手に話をしたら、わざわざ国際便の送料も高いのに麻婆春雨やふりかけなどダンボール一杯に救援物資を送ってくれた人が2人もいた。
見返りも求めず、見知らぬ他人への優しさ、親切が今よりもまだまだ残っていたいい時代だったな。
そんな中、チャットにも太客がいるもので、毎日のようにログインしてくれるようになったおじさんがいた。
外資系のコンサルタントとして働く40歳前後の人だった。
シカゴに住んでいたことがあるとの事で、ロンドンに住んでいた私と話が盛り上がり、日本に帰国しチャットのバイトも辞めた後もメル友みたいな感じで年に数回ポツリとやりとりする程度に残っていた。
ある時そのおじさんから会おうという誘いがきて、食事に行くことに。
1度目のデートは麻布の方にあるレストランで、広い個室にライブキッチンがありシェフが目の前で料理しながらフルコースを食べれるという芸能人が行きそうな隠れ家的レストランだった。
2軒目に行った広尾にあるこれもまた隠れ家的な個室の暗がりのバーに行って、イチャイチャしながら個室で飲んだ。
こんな暗闇で個室とかSEXしちゃう人もいるんだろうなって感じだったけど、流石に1度目のデートからはやらなかった。
ものすごく忙しい経営コンサルタントだとかで、次のデートは数ヶ月後だった。
2度目のデートもまた洒落た焼肉屋で、10種類近くの塩でこだわりの肉を食べるという初体験だった。
その時に初めてシャトーブリアンを食べさせてくれた人だった。
幸か不幸か彼が私に贅沢を味わせてくれてしまったものだから、今だに贅沢が抜けきれていない気がする。
そして2度目のデートも2軒目は暗がりの個室バー。
今回のデートはまだ2度目だけど、なんかそのままSEXしてしまいそうな雰囲気になり、ホテルに行くことになってしまった。
深夜3時頃にタクシーでラブホではなく、なぜかニューオータニ。
ホテルニューオータニーをラブホがわりに宿泊、しかもチェックアウトまで数時間みたいな使い方する人初めて見た。
この人はお金が有り余っているのか、普段全く使っていないからこんな使い方をするんだろうな。
やっぱり男性はSEXが最終目的だから、SEXをあっさりやってしまうと、後が続かない。
その後数年連絡がなかったり、数年ぶりに連絡がきたりを10年繰り返していた。
私からは連絡することは無かったけれど、忘れかけた頃に都合よくメールが来る謎な人だった。
きっと彼女が欲しかったのではなく、忙しい合間に人肌欲しくなったら都合のいい誰かに相手をしてもらいたいそれだけの人だったんだろうな。
だから変な腐れ縁のように全く連絡を取らなくても向こうからポツリポツリと連絡がきていたのだと思う。
そして最後のメールは4年前。
私が風俗嬢になる直前の病みすぎて頭がおかしくなって、人の悩みを聞いてあげられる余裕などない時だった。
彼はネットの掲示板愛用者らしく、いつものように書き込みをしていたら、知らない人と喧嘩になり、かなりエスカレートして自宅や名前電話番号まで特定されてしまい殺すと執拗に脅迫されていて困っている、だからもう死ぬかもしれないと嘆いていたのが最後。
それ以来連絡が途絶えた。
2度デートはしたけれど、付き合いにも発展せず、でもポツリポツリと10年近く連絡はくるという今思っても謎な男だった。
タイミング良く、彼氏がいない時に連絡がきていたし、女性が憧れるような美味しいデートをしてくれたから誘われたら行くけど、それ以上が発展しない人だったから切れて良かったのかもしれない。
この時の反省点は若い頃に自分の身の丈にあったデートをしないと、いい思いをしてしまうと下げるのが大変だということに尽きる。
でもこんな私を、美味しい高級レストランに2度連れて行ってくれて、この方には感謝しかない。
無事、生きていることを切に願う。
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