人それぞれ社会との関わり方次第で大変だと思う仕事は違うと思う。
20代に思っていた私の1番大変な仕事は飲食業だった。
店にもよるが、大概ブラックだし、力仕事で汚いし、休憩ないし、残業代ほぼでないし、安給料で休みも少ない。
それに拍車をかけて、やる気のない人が作る料理には仕上がりや盛り付けなどにその人の感性や思いが出る。
それが食べログなどの評価にネガティブなことを書かれてしまう。
自分も美味しいと喜ばれる仕事をしたいと思って最初は料理人になった。
でもそんな綺麗事だけでできる仕事ではないとつくづく思った。
そして今、風俗の仕事は大変だとか、汚いだとか、すごく蔑まされていると感じることも少なくない。
男性からしたら風俗嬢経験なんて想像もできないからこそ安易に「大変な仕事だよねー」なんて他人事のようだったり、あたかも良き理解者ぶって言ってきたりする人もいる。
確かに最初慣れるまでは時間もかかったし、吐きながらやったし、ほんと出勤したくなかった。
ひねくれ者の私は、そういう人には必ず言ってしまう「何をもって大変だと言っているのか?どんな仕事をしていても大変なことってあるでしょう。風俗だから特別大変だということはないですよ」と。
原発作業員のように命を削ってでも働いてくれている人もいる。
30回以上昼職を転々としては色々な仕事を経験してきた私だからこそ今感じることがある。
風俗はそんなにひどく大変な仕事ではない。
ただ低賃金で年々暇になり、給料が割に合わなくはなってきているが。
まぁ慣れとは怖いもので、どんな環境だったり出来事でも習慣というか慣れてしまうと最初嫌だとか抵抗を感じていたこともなんてことなくなる。
むしろ未だに慣れないことといえばコミュニケーションのキャッチボールができないお客さんとの会話やメールが1番辛い。
こればかりは昼の世界で生きていてもどこにいてもいるもので、意思疎通できない人と一緒にいるとストレスだし病む。
だから今の私は“風俗だから大変”だとは思わなくなった。
何度かブラックな会社でも働いたことがあるからこそわかる。
よほどブラック企業の方が理不尽で安給料で酷使され、代わりはいくらでもいるとでもいうかのように、使い捨てられる環境の方が無理。
そんな色んな仕事をしてきた私が思う大変な仕事、自分にはできないからこそ尊敬するという仕事がある。
それは駅員さん。
地方の方にはあまりピンとこないかもしれない。
特に大きな駅の駅員さんや車掌さんは本当にすごいと思うし、もしアルバイトみたいなものがあっても私にはできないなぁと思う。
遅延すれば理不尽な絡みをするお客さん、ケンカ、痴漢、盗難、忘れ物などの対応をしたり、分刻みの運転、終電近く慣れば酔っ払いゲロ吐き客、1番最悪なのは人身事故。
見たくもないシートの内側で対応しなくちゃいけない精神的なストレス計り知れないと思う。
運転手さんの目の前で線路に飛び込んでくる人を見てしまった人のトラウマったらないと思う。
遺体にカバーをかけられた担架に出くわしたことはあるけど、それだけでもゾッとしたもんな。
毎日毎日よく人の多さに酔わないなーとか、キレ気味のお客さんをなだめたり、逆ギレすることもなく丁寧な対応。
だけど表舞台で感謝されることもないし、地味にすごい仕事だと思うんだよな。
訓練されて人を救う医者や警察官や消防士などもすごいとは思う。
でもそういう職業は人の命を救いたいなど自分でそういうことをしたいと選んだ仕事。
駅員さんの志望の動機はよくわからないけれど、電車が好きだからとかなのかなー。
いくら電車が好きで始めた仕事でも、もれなくついてくる痴漢やケンカなどの犯罪と自殺や事故。
知り合いレベルでも駅員さんと接したことないから余計未知で尊敬するのかも。
いっぱいいっぱいになって、発狂したり、感情的になって怒鳴ったり、ツイッターで愚痴吐き用の裏アカウントを作っている駅員さんなんて見たことないなー。
キレやすくヘタレの私、1日と働けないな。
他には遺体を司法解剖する仕事が1番大変じゃないかと言っていた人もいたな。
お金を稼ぐことは、どんな仕事でも大変であり、比較する必要はないけれど、たまに考える。
1番大変な仕事とは一体なんだろか。
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