手術を終えて2週間が経過した。
相変わらず毎日生理4日目程度のような出血は続いている。
土曜は病理検査の結果を聞きに行くため、前の日はなんだか少しソワソワして、考えないようにするため大好きな海外ドラマ観ていたら朝6時まで寝付けなかった。
ネガティブを考え過ぎて寝付けないなら、頭を空っぽにして好きなもの観て、寝付けないほうがマシってもんだ。
常に頭の中は考え事でいっぱい。
この思考を一時停止させる方法が身につくならどうにか学びたいけど、これが神経質な性分だから仕方ない。
考えないように。
考えないように。
最悪の事態を考えたところで、結果は決まっていて状況は変わらない。
ただ受け入れるだけ。
病理検査とは、子宮頸がん高度異形成の病変を円錐切除術で切り取った部分に、がん細胞が混ざっていないかを調べてもらうこと。
もしがん細胞が混ざっていたなら子宮全摘出になる。
そうすれば、もっと風俗で働けない期間が長くなる。
ということは、覚悟して転職、昼職に戻らなくては行けなくなるんだろうなと。
私の運命はこれで大きく変わる、と思うと頭の中で考えが止まらなくなって、一周すると『ま、なるようになるさ』にたどり着く。
でもまた『あぁこの先どうしよう・・・』が頭を巡って。
ずっとその繰り返しだった。
どうか切除した部分にがん細胞がありませんように!!
検査の結果。
CIN3で0期の上皮内癌だった。
子宮頸がんは、進行順でいうと・・・
軽度異形成(CIN1)➡︎中等度異形成(CIN2)➡︎高度異形成(CIN3)➡︎上皮内癌(CIN3)➡︎浸潤癌、と進行していく。
癌の0期ということは、本当にギリギリだったんだなぁ、私。
中等度異形成までは消失してしまう人も多いと聞くし、中等度異形成の期間は数年と結構長かった。
けれど高度異形成になってからはあっという間だった。
私の場合、たった約1年で上皮内癌まで進行したのだから。
だから中等度異形成の段階で円錐切除術をすすめる先生も多いのかもしれない。
もし手術に迷っている人がいたら、自分の持っているウイルスの型を調べてもらってから考えてもいいかもしれない。
悪性癌化すると言われているHPV16型か18型を持っていて中等度異形成なら、さっさと手術をお勧めする。
それが風俗嬢なら特に。
そして婦人科の病院ならどこでもHPVウイルスの型を検査できるわけじゃないので、事前に確認してから病院に行くことをすすめる。
良かった。
本当に良かった。
ほっとして涙が出そうになった。
高度異形成からさらにもう1つ進行していたけど、癌の1つ手前、ギリギリ癌にまでは進行していなかった。
先生も『がん細胞も散らばっていなかったし、しっかりとめいいっぱい全部取ったからね!』って。
先生の安心したような声にホッとした。
『次は3ヶ月後の検診でいいからね!』って。
診察室を出るまで思わず、ありがとうございました、ありがとうございましたって何度も繰り返し言って出てきた。
寛先生にお願いして本当に良かった。
病院はものすごく待つけど。
でも土曜は完全予約制になって、前よりは少しマシになった。
診察時間開始よりも前に早く行って並んで、開くのを待っている時に、私の前に並んでいた女性と話す機会があった。
寛先生が東京慈恵病院時代からの患者さんだそうで、その頃から寛先生の診察は5時間待ちが当たり前だったとか。
その女性患者さんと私は寛先生に診察をお願いしている理由が全く同じで、なんだか嬉しくなった。
他のたくさんの婦人科のクリニックを通院してきたけど、みんな変わった先生や感じの悪い先生が多く、質問すら受け付けてくれない婦人科の先生も多い。
吉原近くにあるもう1つの北條医院なんて2度と行きたくないレベル。
ケンカ腰にイライラしてた御茶ノ水の某大学病院の女医さんなんて、思い出すだけで苦笑いだよ。
いつもピルを処方してもらっているクリニックの先生も『子宮は赤ちゃんを産むためのものなの!』なんて、まるで快楽のあるセックスが悪者かのような言い方でキレられたし。
寛先生だけが、不安なことがあれば何でも優しく丁寧に答えてくれた。
病院が変わってもついてくる患者さんがいるってすごいことだと思う。
風俗もお店に付いている常連のお客さんと、本当にキャストのファンで店舗を移動しても付いてきてくれるお客さんとに分かれる。
後者の接客は、本番したからとか、NSできたからとか、AFできるとかそんなオプション理由ごときじゃなかなか付いてこない。
だって代わりはいくらでもいるから。
人対人の相性。
それと仕事のジャンルも内容も全く異なっていても、“人が人に付く”って信頼関係があってこそかなと。
常連さんの1人に、入院する直前に言われた言葉を思い出した。
入院します、レッスンしばらくお休みになりますって言ったら常連さんで連日予約で埋まるってすごいことだよって。
そう言われ、確かにその通りだとハッとなり、感謝で鳥肌が立った。
寛先生に付いてくる患者さんとは内容は違うかもしれないけど、それでも“その人”に会いたいと思われる魅力的な人間になりたいと、少し仕事を離れ初心を思い出し、改めて頑張ろうと思えた。
急遽決まった日程にも関わらず、入院直前に日程を合わせて来て、応援してくださった常連のお客様には、どうお礼をしたらいいかわからないほど感謝しています。
お陰様で入院代を捻出することができました。
本当にどうもありがとうございました。
異性にあげる時は花言葉に要注意だけど、風水的な意味合いで風俗嬢らしく金運のアップの願いを込めてと解説付きでいただいた黄色い薔薇。
家族すら誰1人お見舞いもお願いしていなかったから、まさかこんなお洒落な退院お祝いをいただけるなんて、なかなかないのでとっても感激。
ダブルNさん方も、どうもありがとうございました。
同業さんからの同じ病気に関するアドバイス、ご縁をつないでいただいたことにも感謝。
さてと。
ひとまず子宮頸がんの治療は一件落着とまではいかないけど、命の危険からは回避できた。
2泊3日の入院手術費用は65,234円也。
またお金に余裕ができた時、最優先で子宮頸がんワクチンを打とうと思う。
私が打つのなら未承認だけど9価ワクチンかなと思う。
さぁ次はようやく動き出すよ。
1年前の今頃、本当はやるべきだったのにやらないで放置したことに取り掛かる。
新しいお店を立ち上げるんだ。
プライベートレッスンは悩める男性のためのお店。
新しいお店は、心も体も疲れきった女性のためのお店。
そんなコンセプトから今、お店の名前を考えている。
常連さんから店名の考え方のコツとアドバイスをいただいたので、母のお見舞いの合間にそれに沿って少しずつ考えている今ワクワクしてきている。
何か新しいことを始めるって本当に楽しいな。
お店を維持していくために頑張ることも大事だけど、新しいお店を立ち上げる作業をしている時が1番楽しい。
プライベートレッスンの時もそうだった。
めちゃくちゃいろんなことが重なって、何が何だかわけわからなくなりそうなくらい頭の中もグチャグチャになったけど、立ち上げ当初と連日寝不足になりながらもホームページをきちんと作った時、常連さんにもアドバイスもらって助けていただきながら本当に楽しかった。
飽きっぽい性格のせいか?
新店の立ち上げと軌道に乗せるまでがとにかく楽しい!
↓イイネと思ったら・・・
↑ポチッと応援お願いします。