3人目の婦人科の先生の話を聞くため、まずは大学病院だから紹介状がないとダメなので、検査してもらった掛かり付け医院の先生にさっそく電話で依頼。
紹介状なしで大学病院を受診すると初診料5000円が掛かってしまう。
ところが、紹介状発行料も800円程度、大学病院の初診料も同額程度で済むのだからやはり書いてもらえるなら日数は掛かるが紹介状があったほうがいい。
大学病院も最短で5日後に予約が取れて朝イチで行ってきた。
9年ぶりに行った大学病院は驚くほど綺麗で立派になっていた。
受付を済ませ、エレベーターで上がると、婦人科の待合室には人が座りきれないほど30人前後の女性が目一杯に座っている。
主に30代後半〜40代くらいの女性が多そうな印象。
ということは、婦人科の病気って40代前後が一番罹りやすいってことなのかな。
大学病院の待合室のこの光景を9年ぶりに見て、つくづくみんな子宮とおっぱいの検査は、特に35歳過ぎたら欠かさず受診しようねと声を大に言いたくなった。
もちろん20代だから大丈夫なんてことはなくて、むしろ運悪く20代で病気をすると進行が早い。
子宮頸がんが20代で見つかった人って、進行が早いせいなのか高度異形成どころか子宮頸がんにまで進行している人をちらほら聞くし見かける。
29歳で私は子宮筋腫の手術をした時、次に再発したら子宮全摘出だと言われたのだから、若い時に罹る人ほど稀だけど進行しやすい、悪化しやす、ハイリスクなのかなと思う。
まぁガン全般が若いほうが進行しやすいって言うもんね。
30分ほど待ち、順番が来て呼ばれた。
今回診察をしてくださった先生は9年前と同じ男性医師ではなく、同世代の女性の医師だった。
紹介状を渡し、簡単な説明を聞く。
事前にとことん調べるタイプなので、自分なりに気になる質問をたくさん投げかけた。
進行していた場合の質問で、やはり女性医師の考えなのか、極力子宮は残せるようにしておきたいという説明でゴリ押す。
円錐切除術をした後に、また再発したら子宮全摘ではなくもう一度うすーく円錐切除を行って、できるだけ子宮は残してあげたいって。
妊娠出産を望む人が多いのだろうか。
それだけ子宮を取ることのリスクが高いのだろうか。
他の今まで聞いてきた男性医師とはすこし違った意見のように感じた。
私の中ではもう覚悟はできているので、その極力子宮を残してあげたいなんて余計なお世話だし、女性全部が子宮に未練があるなんて思われていることにちょっとイラっとした。
せめて妊娠や出産のご希望は?くらい聞いてくれてもいいのに。
この先生はなぜ女性全員が子供欲しい願望があるって前提で話しているのだろうと疑問符が頭に浮かんだ。
そこからさらに突っ込んだ質問を投げかけていくと、医師の回答は全て『知りません』『わかりません』の嵐。
だんだんイラついているのがよくわかる。
私は子宮頸がん高度異形成の人が行う円錐切除術自体に何の不安もない。
腹を切る手術でもないのに。
そうじゃないんだよ。
円錐切除した後の一人で生きている女性が、果たして万が一悪化していた場合どうやって生きるか、いつから働けるのかが1番の不安なのに。
病気の心配なんてしていない。
分かってないな。
誰にも頼れない複雑家庭環境な人なんてたくさん増えている時代に、なぜその後の心配をして聞いてはいけなんだろう。
まずは命でしょ!ってか?
医者は命さえ救ってやれば後はどうにでもなるっていう思考なんだろうな。
だから風俗嬢であることも打ち明けた。
手術の立会いを頼める人がいないことも伝えると、『うちは大学病院ですので、立会人なしの手術は例外なく不可能です』とのこと。
終いにはめんどくさそうにイラついて『どこか他で病院探されてはどうですか』的なことまで言ってきた。
あぁ、この先生・・・私ごときの簡単な円錐切除術を大学病院でやりたくない、そんな簡単な手術どこか街の病院でやってくれと思っているのかなとまで表情で感じてしまった。
そしてこんなに相性の悪い先生に、私の身体を治してもらいたくない、触られたくないとまで思え、紹介状返してくださいと言って診察室を出てきた。
うーん、1番のネック。
立会人なしの手術が不可能なら、この病院で手術は無理だ。
ならばやはり立会人いなくても手術ができる佐々木医院にお願いするしかない。
大学病院で会計を済ませ、その場ですぐに佐々木医院に電話してみた。
『今日午後、手術前検査に来れますか?』と言ってくださった。
しかも1ヶ月以上先待ちと言われていた手術の日程が、『再来週末空いてるけど、手術の予約も押さえておきましょうか?』と提案してくださった。
え?え?と驚く間も無く、話が急展開ながらもトントンとスムーズに運ぶ。
そんなすぐ?!
『ピル飲んでますけど大丈夫なんですか?』
『今日からすぐ飲むのをやめてください』
おお!さすが大学病院とは違って臨機応変に対応してくれるのか。
複雑な状況、訳あり金なし風俗嬢。
これはやはり佐々木医院にお願いするしかない。
大学病院を出てすぐ、その日のうちに、その足で吉原にある佐々木医院へ手術前検査に向かった。
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